【名著】ザ・コピーライティングを初心者向けに要約【ライター必見】
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コピーライティングとは、商品やサービスのよさをアピールするためのスキルの一つです。
しかしコピーライティングについて学び始めると、勉強すべきことが膨大すぎて、一体どこから手を付ければよいのか困っているライターも多いのではないでしょうか。
この記事では、コピーライティングの名著「ザ・コピーライティング」(ジョン・ケープルズ著)の内容を紹介します。
時代が変わっても通用するコピーライティングの本質が分かり、勉強を始めたばかりのライターのライティングを大きく改善できるので、ぜひ最後まで読んでください。
ザ・コピーライティングとは?
ザ・コピーライティング(ジョン・ケープルズ著)は、「比類なき不朽の名著」「広告界のバイブル」といわれるぐらい、コピーライティングの世界では有名な本です。
マーケティングで有名な神田昌典氏は本書を「自らのコピーライティングの原点」と位置づけ、広告の父といわれるデビッド・オグルヴィは「今までで一番役に立つ広告の本だ」と本書を賞賛。
著名なマーケターやコピーライターから高く評価される本書について、まずは紹介します。
ジョン・ケープルズとは誰か?
「ザ・コピーライティング」の著者、ジョン・ケープルズ(1900~1990)は、20世紀最大の広告コピーライターの一人として知られています。アメリカの広告業界で58年間も活躍した伝説的コピーライターです。
ケープルズが革新的だったのは、効果を数値で検証する「科学的広告」を常に目指していた点。本書にも「科学的広告」の要素が十分に含まれています。
ザ・コピーライティングの目的と重要性
「ザ・コピーライティング」の目的は、効果的な広告コピーを作成するための具体的なテクニックと戦略を読者に提供することです。
本書を読むことで、単なる広告制作に留まらず、読者が書くすべての文章(メールやブログ記事も含む)が、よりパワフルで説得力のあるものに変わります。
本書の初版(原書)は1932年出版であり、その後ケープルズ自身によって4回改訂された第5版を日本語訳したのが本書です。
ザ・コピーライティングの主要なテーマ
本書の目次をまず取り上げ、目次に出てくるテーマから、特に重要なものを2つ紹介します。
- 強力な見出しの力
- 効果の科学的な実証
広告の効果を大きく変えるポイントなので、しっかり身に付けましょう。
ザ・コピーライティングの目次
「ザ・コピーライティング」は、構成自体がまさに一冊の広告コピー作成ガイドともいえるほど、緻密に組み立てられています。
実際の目次は次の通りです。
- 第1章: これが新しい広告戦略だ
- 第2章: 広告は見出しが命
- 第3章: どんな見出しが1番注目されるか
- 第4章: 効く見出しはこう書く
- 第5章: 35の見出しの型──その効果は検証済み
- 第6章: どんぴしゃりの訴求ポイントを見つけるには?
- 第7章: 「テスト済み広告」と「テストしない広告」
- 第8章: 熱意を込めてコピーを書く方法
- 第9章: コピーの出だしはこう書く
- 第10章: 効くコピーはこう書く
- 第11章: コピーの売込み効果を高める20の方法
- 第12章: 誰もがぶつかる問題を避ける方法
- 第13章: こうすればもっと問合せが増える32の方法
- 第14章: 最大数のお客にアピールする方法
- 第15章: どんなレイアウトとビジュアルが1番注目されるか
- 第16章: 小スペース広告で利益を上げる方法
- 第17章: 頭の体操10問──成功した見出しはどっち?
- 第18章: 広告をテストする17の方法
各章は特定のトピックに焦点を当て、それぞれのテーマに基づいて具体的なアドバイスや例を提供しています。
強力な見出しの力
ケープルズは「ほとんどの人が、見出しだけを見て、関心があるかどうかを判断している」と考え、効果的な広告のために見出しが最重要だと強調しています。
目次の全18章のうち最初の2~5章が見出しのために使われていることも、見出しの重要性を表す証拠です。
ケープルズは、効果的な見出しについて調査を行い、以下の6つの要素を含む見出しが効果的だと実証しました。
- ベネフィットが入っている
- 新情報が入っている
- 好奇心をそそる
- プラスの言葉を使う
- 望みが早く・簡単にかなうと伝える
- 訴求ポイントが入っている
後で具体的なテクニックを紹介するので、先を読み進めてください。
効果の科学的な実証
ケープルズは広告の効果を検証する「科学的広告」を提唱し、推進してきました。
本書には、検証すべきポイントが4点挙げられています。
- 一番多くの人を引きつける見出し
- 一番注目を集めるビジュアル
- 一番売れる訴求ポイント
- 一番効果的なコピー
これらについて数値で検証し、効果の高いものを残していくという手法です。
検証の方法は「複数のコピーを他人に読み比べてもらう」「媒体を変えて反応数を調べる」など色々ありますが、とにかく数値(データ)に基づいて判断するという姿勢が強調されています。
ザ・コピーライティングの具体的なテクニック3点
ここではケープルズが提唱する具体的なコピーライティングテクニック3点について見ていきましょう。
- 興味を引くタイトルの付け方
- 効果的なコピーの作り方
- 問い合わせを増やす方法
実際に使いやすいものを中心に紹介するので、自身で練習してみてください。
興味を引くタイトルの付け方
ケープルズは、タイトルが全ての広告の核心であり、読者を引き込む最初の要素だと主張しています。読者を引き込むために推奨されるのが「具体的な事実の提供」「独自性の強調」「読者の好奇心を刺激すること」です。
具体的な方法として、本書では35の見出しの型が5つのカテゴリに分けて紹介されています。
いずれも効果実証済みの6要素(ベネフィット・新情報・好奇心・プラスの言葉・早く簡単・訴求ポイント)を満たすものです。
【「新情報」を含む見出し】
- 「ご紹介」「発表」「新」で始める
- 「さあ、いま、ついに」「とうとう、いよいよ」で始める
- 日付や年を入れる
- ニュースネタ風
【価格に関する見出し】
- 価格・割引価格をメインにする
- 特価品・無料提供をメインにする
- 支払いの簡単さをメインにする
【情報やエピソードを提供する見出し】
- 役に立つ情報を提供する
- エピソードを伝える
【キーワードを使う見出し】
- 「○○する方法」「どうやって、このように、どうして」という見出しにする
- 「理由」「どれ、どの」「他に(誰か)」「求む」「~だから」「もし~なら」「アドバイス」を入れる
- 「これ、この」で始める
【その他の見出し】
- 証言スタイルにする
- 読み手を試す質問をする
- 1ワード見出し・2ワード見出し・3ワード見出し
- いまはまだ買わないように伝える
- 広告主から相手に直接語りかける
- 特定の個人やグループに呼びかける
- 見出しを質問形式にする
- ベネフィットを事実と数字で伝える
効果的なコピーの作り方
コピーは製品やサービスの特性を単にリストアップするのではなく、読者の生活がどのように改善されるかを示すべきだというのがケープルズの主張です。
彼は具体的な利点を強調し、説得力のあるストーリーを伝えることで、読者に製品を試す動機を与えることを勧めています。
本書に紹介されている20のテクニックの中でも、特に初心者ライターがすぐに実践できるのは次の4点です。
- わかりやすい表現を使う
- 具体的なコピーにする
- 長いコピーにする
- 競合相手の得にもなるような表現は避ける
たとえば「具体的なコピー」のよい例・悪い例は次のようなイメージです。
- よい例: このクリームを1日1回使うだけで、肌の乾燥が減ったと95%の人が実感
- 悪い例: このクリームを使うと肌の乾燥が減ります
ぜひ意識しながら試してみてください。
問い合わせを増やす方法
コピーの目的は読者を行動に移すことであり、それを達成するためには強力なコール・トゥ・アクション(CTA)が必要です。
ケープルズは「相手の行動を強く促す」という項目に続いて、32の「もっと問い合わせが増える方法」を紹介しています。初心者ライターが試しやすいものは以下の6点です。
- 「無料」という言葉を強調する
- 利用者の証言を入れる
- 応募先は2ヶ所に入れる
- 電話番号を入れる(できればフリーダイヤル)
- 購入義務は一切ないことを協調する
- いますぐ行動するように促す
たとえば「いますぐ行動するように促す」という要素について、よい例・悪い例は次のようなものです。
- よい例: ○○個のみ!今すぐ注文して、お得な割引を逃さないでください。
- 悪い例: いつでも注文お待ちしています!
こちらもよく意識して、自身のライティングに取り入れてみてください。
ザ・コピーライティングを活用するために
本書の内容を自身のライティングにどのように適用できるかについて見ていきましょう。
初心者ライターが学べるポイント
初心者ライターなら、本書から得られる教訓は無数にあります。ただし本書は431ページもあるので、途中で挫折したり、同じところを何度も読んでしまったりするかもしれません。
そこでまず「見出しが最重要」「効果を数値で実証する」という2点を意識しながら読み進めてみてください。そうすることで、書かれているたくさんの内容が頭に入りやすくなります。
コピーライティングを日々のライティングに活かすためのヒント
「ザ・コピーライティング」はライターが日々書くすべての文章に深い影響を及ぼし、ライティングの意味と価値を高めます。
ビジネスのEメールにおいて本書のテクニックを用いれば、単なる情報伝達以上に明確で説得力のあるメッセージを伝えられるので、相手の理解と信頼を得られるでしょう。
ソーシャルメディアの投稿では、より多くの人々に響くメッセージを作ることが必要です。「ザ・コピーライティング」を学ぶことにより、言葉が読者にとって意味深いものになり、彼らの行動を刺激します。
そして本書が真価を発揮する分野は広告コピーです。商品やサービスの特徴を並べるのではなく、読者の心に響くストーリーを紡ぎ出し、彼らの生活にどのような価値がもたらされるのかを描き出せるようになります。
明るい未来を信じて本書を読み進めてください。
まとめ
20世紀最大の広告コピーライターとして知られるジョン・ケープルズによって書かれた名著「ザ・コピーライティング」の要約を紹介しました。
本書では特に「見出し」と「効果の数値的実証」が重要視されていて、さらに具体的なテクニックが80個以上も紹介されているので、ライターにとって学べることの多い本です。
431ページもあるので読破するのは大変ですが、テクニックを1つずつ読んで試してみることで、自然にライティングスキルが向上するでしょう。ぜひ一度手に取って読み始めることをお勧めします。
コピーライティングの具体例について知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
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