生成AIモデル「Claude 3」とは?ChatGPT(GPT-4)との違いや使い方を解説
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OpenAI社のChatGDPを中心に生成AIがブームになっています。しかし、有力なライバルとしてAnthropic社の「Claude 3」が登場しました。
Claude 3の理解能力や処理能力はChatGPTの上位モデルであるGPT-4を超えると共に、日本語の出力がChatGPTより自然で内容も信頼できるようです。
この「Claude 3」はどのような生成AIなのでしょうか。今回は注目のClaude 3について、性能や料金体系や特徴をまとめて紹介します。
Claude 3とは?
Claude 3は、「Anthropic社」が2024年3月4日に公開した大規模言語モデルです。同じ生成AIの分野で有名なOpen AI社のChatGPT-4より理解能力や処理能力が優れているという点で、注目を集めてきました。
Claude 3はChatGPTと同じく、対話型のチャットサービスとして提供されています。しかし、Claude 3が出力した日本語は、ChatGPTより自然かつ丁寧です。
また生成AIにつきものの「ハルシネーション(嘘)」が発生する確率もChatGPTより低いといわれています。
さらにマルチモーダル(テキストに加えて画像・音声・数値などさまざまなデータを同時に処理できること)に対応しているため、画像・PDF・Word文章・表データなどの分析もできます。
Anthropic(アンソロピック)社が開発する生成AIモデル
Claude 3が注目されるのは性能の高さの他に、開発・販売しているAnthropic社の成り立ちも、関係しているかもしれません。
Anthropic社は、もともとOpenAIの幹部社員のうちの数名が同社を退職して、2021年に立ち上げたスタートアップ企業です。Anthropic社は、これまで自社の生成AI(Claudeシリーズ)を、一般ユーザーではなく主に企業を対象に開発・提供してきました。
Claude 3の以前のモデルだったClaude InstantやClaude 2は、ChatGPTに比べて大幅に安い価格で提供されており、創業間もないころからさまざまな企業が利用していました。
Anthropic社の創業者たちがOpenAI社を辞めたのは、同社の方針に「疑問」を持ったためです。「疑問」の内容ははっきりしていませんが、AIの安全性に関わるものだったのではないかといわれています。
そのため、Anthropic社の生成AIには「憲法AI」が組み込まれています。「憲法AI」とは国連人権文書をもとにしたルールで、同社の開発した生成AIが危険だったり有害だったりするアウトプットを出力しないようにする仕組みです。
Claude 3の種類
Claude 3には、「Opus」「Sonnet」「Haiku」の3種類のモデルが用意されています。
モデル | 能力 | 実行速度 | 費用(トークン当り) |
---|---|---|---|
Opus | 高 | やや遅い | 高 |
Sonnet | 中 | 中速 | 中 |
Haiku | 低 | 高速 | 低 |
このうちOpusは、最も能力の高いモデルで、ChatGPT-4よりも優秀です。ただし、実行速度は、SonnetとHaikuよりいくぶん劣ります。
Sonnetは、性能と速度のバランスが取れたモデルです。Haikuは3種類のモデルの中では最も性能が劣りますが、その代わり実行速度が非常に速いのが特徴です。
OpusはChatGPT-4を超える性能を誇っていますが、SonnetとHaikuもChatGPT-3.5よりは性能が良く、部分的にはGPT-4を上回っています。
Claude 3の3種類のモデル、ChatGPT-4とGPT-3.5、そしてGoogleの生成AIであるGemini1.0の機能の比較を以下に示します。
Claude 3の料金
ChatGPTに無料版と有料版のChatGPT Plusがあるように、Claude 3にも無料版と有料版のClaude Proがあります。
Claude 3の無料版ではSonnetだけが使えるのに対して、有料版のClaude Proは、Opus・Sonnet・Haikuの3種類がすべて利用可能で、画面上で切り替えて使います。
Claude Proの値段は月額20ドルで、この金額はChatGPTの有料版のChatGPT Plusと同じです。
Claude Proを利用する、つまりClaude 3をチャットサービスとして使う場合には、追加料金はかかりません。
ただし、ユーザーが自作のプログラムにClaude 3を組み込みたいときにはAPIを利用することになりますが、トークン単位の従量課金制なので、注意が必要です。
Claude 3でできること
Claud 3は、Webで提供されるチャットインターフェースと、ユーザーが自作プログラムから呼び出して利用するためのAPIの2タイプが公開されています。さらに新しい形式として、2024年5月2日、iOS/iPad向けのアプリも公開されました。Android向けのアプリは残念ながら、まだ公開されていません。
Claude 3のチャットインターフェースは、ChatGPTとほとんど同じような感覚で使えます。英語・日本語はもちろん他のさまざまな言語にも対応しているので、翻訳作業も可能です。
2023年8月までの知識は学習済みとのことなので、時事問題や常に最新の知識が要求される分野以外なら、情報収集に使えます。
また、アイデア出し、タイトルと構成(見出し)の決定、文章の執筆、長い文章の要約など、記事の執筆に必要な作業は問題なくこなしてくれます。
その他にもプログラミングコードの作成や、アップロードされた画像を読み込んで分析することなど、ChatGPT-4ができることならほぼ対応可能です。
Claude 3とChatGPTの機能面の大きな違いはほとんどありません。性能面ではClaude 3のOpusはChatGPT-4を上回っています。
Claude 3とChatGPT(GPT-4)との違い
Claude 3とChatGPT-4の違いは、どのような点にあるのでしょうか。両者の相違点を表にまとめました。
機能 | Caude 3 | ChatGPT(GPT-4) |
---|---|---|
提供企業 | Anthropic | OpenAI |
料金 | 無料(Sonnetのみ) 有料(すべてのモデルが利用可能) | 無料(GPT-3.5) 有料(GPT-4) |
有料プランの料金 | $20/月 (Claude Proの場合) | $20/月 (ChatGPT Plusの場合) |
対応言語 | 日本語 英語 スペイン語 フランス語 ドイツ語 イタリア語 ポルトガル語 中国語(簡体字・繁体字) 韓国語 ロシア語など | 英語 中国語 韓国語 スペイン語 フランス語 ドイツ語 ロシア語 ポルトガル語 ヒンディー語など |
提供方法 | Web API iOS/iPadアプリ | Web API iOSアプリ Androidアプリ |
学習した知識の範囲 | 2023年8月まで | 2023年12月まで (GPT-4- turbo) |
最大出力トークン数* | 4,096トークン (すべてのモデル) | 4,096トークン(GPT-4- turbo) 32,768トークン(GPT-4-32k) 8,192トークン(GPT-4) |
コンテキスト長* | 20万トークン (すべてのモデル) | 128,000トークン(GPT-4- turbo) 32,768トークン(GPT-4-32k) 8,192トークン(GPT-4) |
外部サービスとの連携 | APIのみ | API ChatGPT Plugin GPTsなど |
Claude 3のメリット・デメリット
Claude 3のメリットは「憲法AI」の存在です。あらかじめ「憲法AI」を学習しているおかげで、Claud 3は有益で害にならないチャット方法を知っています。実際、Claude 3から出力される文章は、慎重かつ丁寧です。
もちろん、Claude 3の理解力や処理能力の高さもメリットです。ハルシネーションが発生する確率も低くなっています。長文を読み込んで解釈する能力も向上しています。特に、最上位モデルであるOpus は、ChatGPT-4を凌駕しており、逆に最もコンパクトなモデルであるHaikuは処理速度が非常に高速です。
しかし、Claude 3にもデメリットがあります。
最初の問題点は、Claude 3が学習した知識は、2023年8月までの情報に基づいているということです。2023年9月以降の知識は、ユーザーが調べて補う必要があります。そのため、最新の情報が必要な時事問題やIT分野に関する仕事には利用できません。高度な専門性を必要とする分野に関しても、不正確な情報を生成してしまう可能性があるため、専門知識を持ったユーザーの検証が必要になります。
また、Claude 3のチャットインターフェースは、インターネットへの直接アクセスができません。多言語に対応しているのは事実ですが、少数派の言語では処理能力が十分得られない可能性があります。
他にもClaude 3は日々改良され新しい機能が追加されていますが、他の機能がごくわずかに低下する、トレードオフの問題も生じています。
Claude 3の使い方・登録方法
Claude 3を使うためには、Anthropic社のHPから、アカウントを登録する必要があります。
以下の画面の「Talk to Claude」をクリックしてください。
次に表示された画面で、メールアドレスを入力します。Googleのアカウントでもサインアップが可能です。
入力したメールアドレス宛に認証番号が送付されるので、入力してください。
次に、スマートフォンの番号を尋ねられるので、それを入力します。
下の画面のアメリカの国旗が表示されているところをクリックして、日本(Japan)を選んでください。国旗が日本のものに変わるので、それから番号を入力します。
登録したスマートフォンあてに2回目の認証番号が送られるので、それを入力します。
この後、本登録のためのアンケートが続きます。
Claude3は主に企業での活用を前提にしているので、名前を入力すると同時に会社規模や役職などを尋ねられます。個人で利用する方は戸惑われるかもしれませんが、「個人営業」「個人利用」と入力すると大丈夫です。
アンケートに回答すると、Claude 3が利用可能になります。
Claude 3を活用して記事を作成したい場合はAI Writerがおすすめ
Claude 3のチャットインターフェースを用いると、ChatGPTと同じように記事の作成ができます。そしてChatGPTと同じように、記事作成のさまざまな段階で適切なプロンプトを考えなければなりません。そのことに不便を感じるユーザーは、Claude 3が搭載されたライティング専用のAIツールを利用すれば良いでしょう。
AI Writerは、Claude 3が搭載されたAIライティングツールです。そのため、ChatGPTが搭載されている多くのAIライティングツールに比べて、よりナチュラルで人間味のある日本語の記事を生成してくれます。
アイデア出し・構成(見出し)の作成など、記事を生成する以外のツールとしても優秀です。またAI Writerは、記事作成と同時に競合サイトの調査やキーワード分析も同時にしてくれるので、SEO施策にも便利です。
また、Claude 3が搭載されたAIライティングツールは以下の記事でも紹介しています。AIを活用したいWebライターやメディアを運営している方は、ぜひ参考にしてください。
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Claude 3に関するよくある質問
Claude 3に関してよく尋ねられる質問を、以下にまとめました。
Claude 3は日本語に対応していますか?
Claude 3は、もちろん日本語にも対応しています。初期画面は英語ですが、日本語でチャットを入力するとやり取りが日本語に切り替わります。
Claude 3は英語と日本語の他にもさまざまな言語に対応しています。Claude 3自身によると、スペイン語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・ポルトガル語・オランダ語・ロシア語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語・アラビア語などで対話が可能だそうです。
Claude 3で画像の生成はできますか?
Claude 3では、画像の生成はできません。ただし、画像をアップロードしてその内容を分析することは可能です。Claude 3で分析が可能な画像のフォーマットは、JPEG・PNG・GIF・WebPの4種類です。
下記の例は、ChatGPT-3.5の会話をPNG形式でスクリーンショットに撮って、Claude3に分析を依頼したものです。
Claude 3は外部サービスと連携できますか?
2024年4月現在、Claud 3を外部サービスと連携させるプラグインのようなシステムは公開されていません。ただしAPI(Application Programming Interface)は公開されているので、ユーザーが自力で外部ツールや自作プログラムとClaude 3を連携させることは可能です。
Claude 3のAPIは有料です。Claude 3にメッセージを送ったり、Claude 3からメッセージを受け取ったりする旅に、トークン単位で費用が発生します。費用はモデルによって異なり、Opusが最も高く、Haikuがもっとも安価です。
Claude 3のAPIを使用するためには、まずAnthropic社のHPよりAPIキーを取得しなければなりません。APIキーを取得することで、Claude 3のAPIを使って外部サービスと連携できるようになります。
連携の方法はさまざまです。たとえばAnthropic社は、PythonあるいはTypeScriptのSDK(Software Development Kit)を用意しています。また、Google スプレッドシートから、Claude 3のAPIを利用するためのアドオンが提供されています。
まとめ
Claude 3、なかでも最上位モデルのOpusは、ChatGPT-4の性能を凌駕する生成AIです。Claude 3とチャットしてみて驚くのは、日本語での応対の自然さ・丁寧さ・慎重さです。
Claude 3を組み込んだAIライティングツールには、AI Writerがあります。AI Writerは、Claude 3を採用したことで、従来よりも自然で人間味のあふれる日本語で記事を生成するようになりました。
これまでの生成AIに物足りなさを感じている方や、Claude 3の優秀さに興味を持たれた方は、Claude 3やAI Writerをぜひ試してみてください。
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